スピーカーのおはなし。Perfumeドームライブツアーはもしかしてこれになるかも。
スピーカーと言っても、家庭で使うような小規模のものではなく、
大規模なホールやアリーナで使うような、
ライブ用スピーカーシステムのおはなしです。
これからお話しするスピーカーシステム、
先日のROCK IN JAPAN 2013でも導入されていたようで、
今後幅広く利用されそうな予感がしています。
もちろん二大ドームツアーが控えているPerfumeも
例外ではありません。
さて、みなさんは大きなライブ会場に行くと、
席の位置によって音の聞こえ方に
違いを感じたことはありませんか?
同じ曲でも音の減衰や会場の形状による反射など
様々な要因で音の聞こえ方は変わります。
今まではこれをスピーカーの並べ方や
各スピーカーで音域別に音を出し分けたりなどして
その差異を極力無くすよう工夫されてきました。
しかしその方法は今の技術では限界があり、
全ての客席で同じように聴くことは不可能なのが実情でした。
最たる例が音の遅延でしょうか。
スピーカーから遠い席では、ステージ上のアクトと
音とのズレに違和感を感じた方も多いかと思います。
そこで2012年に新しく登場したのが
Perfumeのライブでも音響面で支援して頂いている
MSI JAPANさんが採用されている次世代ツアーリングシステム
「MLA Multi- cellular Loudspeaker Array」です。
先述の通り、今までのスピーカーシステムは
会場の形状や場所によって反響や減衰が起こります。
それを熟練の音響職人が微調整を行い
なるべく差が小さくなるようにするというものでした。
これに対しMLAは、会場の形状や材質などの情報を
コンピュータに入力して計算し、最適化されたデータを元に
個々のスピーカーで独立して音波を制御する方式です。
これにより、熟練音響技術者の手動調整に頼らない、
しかもさらに高次元で手動では行えない調整が可能となる訳です。
詳しくは以下の動画を見てみると良いかも知れません。
このシステムの採用により、
東京ドームのような広大な会場であっても
遅延によるズレがほとんど起こらないという
画期的なシステムなのです。
その証拠に、東京ドームのような巨大な会場では
遅延音ズレを解消するためのディレイスピーカー
(中間的な場所に設置し、ズレ幅を縮める為のスピーカー)が
このシステムには存在しません。必要ないからです。
このスピーカーシステムがもし採用されて
Perfumeのドーム公演が行われるとするなら、
大会場で不満の多かった音響面が
大幅に改善されることが望めそうです。
ドームツアー開始まであと約4ヶ月。
こういった面の進歩も楽しみにしたいところですね。
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