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靖国参拝って何が問題なの?

靖国参拝って何が問題なの?

8/15が過ぎ、ひとしきり終わったっぽいのでこのタイミングで。

毎年この時期になると靖国靖国うるさいので、
今一度何が問題なのか改めて考えてみたいと思います。

と言っても、これに関しては実にアホらしい問題なので
実際のところ言えることって少ないんですけどね。

靖国の問題は国内と国外とであると思いますが、
まずは国外から。

靖国参拝反対国の声

靖国に参拝すると文句言ってくる国について。
文句言ってくる国ってどこかって言うと、

  • 中国
  • 韓国

この二国だけです。
さらに以下のツイートに貼られてる画像を見て頂くと
もっとわかりやすいでしょう。

ごらんの通り、中韓以外は靖国参拝について
何ら問題視していません。

よく報道で「侵略を受けたアジアの人々が〜」みたいな
アジア丸々十把一絡げにしてますが、
文句言ってるアジアの国は中韓だけです。
アジアは中韓だけじゃないですし、
戦前日本の統治下に入っていた国々も
靖国参拝に文句は言ってません。

さらに言うと、直接戦争した中国は百万歩譲ってわかるとして、
韓国は直接戦争した訳ではありません。

MSN産経ニュース「中国が反発、わが国も…」 韓国「歴史カード」便乗

 日本政府高官「そもそも日本は韓国と戦争をしていない。戦没者をまつる靖国への参拝に関し彼らに文句を言われる筋合いはない」
 米政府高官「初めて聞いた。そうだったのか…」

米高官でもこの認識なので当の日本人がちゃんとわからずにいるのも
無理からぬことなのかも知れませんが、
この認識が狂うのは度重なる報道の影響でしょうね。
事実とは違うことも何度も繰り返すとねじ曲げられるという
代表的な例と言えるかと思います。

なぜこの二国だけが反対の声を上げるのか。
韓国は上記記事のタイトルのように「中国に乗っかった」だけ、
その中国も外交問題化して交渉カードにする為と言えます。

その証拠に、同様に先の大戦で日本に占領され統治された他の国々は
靖国参拝を反対するどころか公式に参拝を行っています。

また、問題視されているのはA級戦犯の合祀ですが、
A級戦犯(平和に対する罪:宣戦布告したりした主導的立場の人)だけで
B級戦犯(通例の戦争犯罪:戦時国際法違反の殺人や略奪など)や
C級戦犯(人道に対する罪:殺戮行為や奴隷労働・原住民迫害など)など、
そのほかの戦犯に対しては問題視していません。

よく勘違いされがちですが、A〜C級の戦犯の区別は
罪の重さではありません。
「級」は「レベル・クラス」という意味ではなく
「カテゴリー・グループ」という意味です。
BCが良くてAが悪いというものではありません。
種類が違うだけでどれも同じ戦犯です。

そしてこれらBC戦犯は、A級と同じく靖国神社に合祀されています。
もし虐殺や隷属が事実であるなら、中韓が批判すべきはむしろこの
BC級戦犯であるように思われますが、両国はこれを問題視していません。
これらからもわかる通り、
A級戦犯の合祀は日本批判の為の口実でしかありません。

問題が始まった時期を見てみましょう。

靖国神社が建てられたのは1869年。
戦争の遥か前なのでまず「戦争賛美の為のもの」でないのは明らかです。
そしてA級戦犯合祀が1978年。
初めて中国が問題視して公式に批判したのが1985年8月27日。
A級戦犯合祀から実に7年もの年月が経っています。
その間に歴代首相は20回にわたり靖国神社を参拝していますが、
一度たりとも非難声明は出されていません。
本当に問題視しているなら、いくら国内での議論があったとしても
7年も野放しで非難ゼロというのは筋が通りません。
ではその間に何があったのか。

1985年8月7日付の朝日新聞に
“靖国参拝を「中国は厳しい視線で凝視している」”
という内容の記事が掲載されました。
その10日後、中曽根首相(当時)が参拝し、
その時点でも問題視されませんでしたが、
8月26日に社会党の田邊誠が中国に渡り靖国参拝反対活動を行い、
翌27日に上記の公式な非難に繋がりました。
これが問題の発端と言われています。
朝日新聞が火のないところに煙をたてたという訳です。

これらの通り、中国の批判はあと付けであり、
韓国に至っては大きく理を欠いています。
果たしてこの批判は正当でしょうか。

「戦犯」批判のおかしさ

続いて国内について。
国内では合祀自体を問題視する人もいますが、
そもそも戦犯の規定についても大きく疑問視されています。
戦後開かれた東京裁判自体がおかしいとの考えは今も根強くあります。

戦時の罪に対する裁判であるなら戦時法のみで裁かれるのがごく自然です。
つまり、戦時法違反であるB級戦犯は妥当であると言えます。
それに対し、平和に対する罪や人道に対する罪など
A・C級戦犯は「日本を有罪にする為のあと付け法」とも言われます。
事実、東京裁判に判事として参加したパール判事も
「裁判の方向性が予め決定づけられており、判決ありきの茶番劇である」
と批判しています。

東京裁判の被告がそれだけを理由に全て無罪とは思いませんが、
裁判自体に疑念を挟む余地がないとは言えないでしょう。
逆に、二度にわたる原爆投下東京大空襲など
非戦闘員である住民を大量に虐殺したアメリカ軍は
明らかに戦時国際法違反で裁かれるべきと言えます。
しかし、これは裁かれる事無く今に至ります。
(東京大空襲に至っては学校教育すらされていない場合もあるようです)
これらを考えても、
戦勝国の都合の良いように行われた裁判であることは明白です。

「英霊」という呼び名

罪の多少に関わらず、戦争犯罪人に対する嫌悪感等うものはあるでしょう。
もちろんその意味に置いては理解できる部分はあります。
なので、祀られる人々を「英霊」と呼ぶのは違和感がある方がいるのも
うなづける部分はあると思います。
ただしこれがすなわち「戦争賛美」かというと、
それは違うだろうと思います。

当時戦地に赴いた人はいろいろな方がいたでしょう。
日本の戦争は正しかったかどうかについては
議論の分かれるところだったかと思いますが、
開戦してしまった以上、戦わねば国や家族を守れなかったのは
日本に限らずどの国も同じことだったでしょう。
戦死したそれら一人一人の兵員は、軍国主義の為に死んだ訳ではありません。
戦争自体が間違いだったとしても、国や家族の為に死んだ人を
悪く言う必要はないと思います。
いくら嫌いでも墓につばを吐くのは外道のすることです。
皆同じように戦没者を敬え!とは言いませんが、
「英霊」と呼ぶことにそんなに敏感に反応しなくても良いのではと思います。

また、靖国神社には威信戦争からの日本人戦没者だけでなく、
太平洋戦争の他国の死者も祀られています。
日本がただ戦争を美化したいのならこれらは分祀するでしょう。
これも靖国神社参拝の意義を考えるひとつの大きな事実となるでしょう。

最後にひとつ動画を紹介しましょう。
できる限り公平に右翼左翼に偏らないようにしたいのですが、
右派の方が字幕をつけてるようなのでやや言葉が汚いものの、
以下の動画が実に的確と言えるので掲載します。

この問題に限ったことではないですが、
以前も言った通り是々非々で、なおかつそれを判断する目として
「定量的なものの見方」というものを身につけたいものです。
少なくとも「なんか中韓が怒るからやめた方がいいんじゃない?」
という結論はあまりに短絡的なので今すぐやめるべきでしょう。

報道ではよく「関係改善のため中韓と対話を」みたいなものを目にしますが、
このような理不尽な批判や要求が減るところからだろうと私は思いますよ。

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